間接法のコツは、ズバリ意訳と直訳!
学習者「“Can I go to a restroom?”は日本語で何ですか?」
教師「『トイレに行ってもいいですか?』ですよ。」
とりあえず教師の回答はこれでいいと思いますが、これは英語から日本語へ意訳で解釈した上での返答です。
日本語を教えるとき、英語を媒介語とするなら、
意訳と直訳でしっかり日本語の意味と文型の仕組みを伝えることが大事です。
(今回は訳に焦点を当てているので、細かい文法説明は割愛しています。)
”Can I ~?”と『~てもいいですか?』は同じ文型?
”Can I ~?”と『~てもいいですか?』は言っていることは同じですが、文の構造は全く違います。このように2つの異なる言語において「意味」と「文の構造」が同じ視点から捉えられない場合が多くあります。
なので間接法では以下のことを意識しなければなりません。
意味が中心の訳 ➡ 意訳
文の構造が中心の訳 ➡ 直訳
「トイレに行ってもいいですか?」に相当する直訳は
Is it ok to go to a restroom?
です。
意訳と直訳をまとめると、以下のようになります。
意訳: Can I go to a restroom?
直訳: Is it ok to go to a restroom?
今回の文は「相手に許可を得るための文型」で、これを教える際に必要な英単語は“can”ではなく“ok”です。
学習者からの質問の回答には直訳バージョンも一言付け加えておくと学習者にとって非常に有効です。
間接法を使ってきちんと学習者に日本語を伝えたいときは、教師が意訳と直訳の両方を理解することが重要ですね。