早合点は禁物!
レッスン中のフリートークでは、日本語学習者から英語を交えていろいろな質問が飛び出ます。例えば、
学習者 「”can”って日本語で何ですか?」
この学習者にとっては未習事項です。皆さんはどう答えますか?
1.「できます/できる」と答える。
2.「カン(缶)」と答える。
3. 答えられない。
正解は、
3.答えられない。
です。
というか、即答はできないはず。
(もしかしたら、2.「カン(缶)」かもしれませんが…。)
学習者がどんな文を言いたいのか、わからないからです。
“can”の日本語は複数ある
教師 「例えばどんな文?」
学習者 「”I can speak Japanese.”です。」
ここでようやく教師は答えられます。
(私は)日本語を話すことができます。
又は
(私は)日本が(を)話せます。
第一回目のブログでも触れていますが、
日本語で”can”に相当する(断定できる)単語はありません。
“can”は助動詞の一つで様々な文型で使われているため、すんなりと日本語で訳せるような単語ではないということです。
例えば学習者が意図している”can”が以下の文脈だったらどうでしょうか?
Can I go to a restroom?
トイレに行ってもいいですか?
「できる」のような可能形ではなく許可を得るための文脈になっていますね。このように単語を含む文全体を確認した上でないと、回答することは難しいです。
単語のみでもすぐに回答できそうなのは名詞です。【apple =りんご】のように物の名称なら、単語のみを回答しても問題なさそうです。
ということで学習者から英語を使って単語や文型の質問をされた場合は、焦らず、先走らず、必ず文全体(文脈)を確認してから回答しましょう。